プリント化すると、なぜ子供は勉強するのか?【やる気を出す】

こんにちは、「学ぶことは真似ることから」まねこです。

”ペーパーレス化”は多くの企業で広まっています。

会議や保管用資料などの紙を廃止することで、コストの削減、環境面の配慮、保管のしやすさなどメリットが考えられます。

一方、教育の現場では、子供達はプリントになっていると夢中になって勉強する姿が見受けられます。今回は、勉強する内容をプリント化することに関する内容です。

プリント化すると、なぜ子供は勉強するのか?【やる気を出す】

新しいことを学ぶ場合は、知らない事を知って理解する段階を経て、定着するために訓練する段階があります。

知らない事を知って理解する段階は、授業を聞いたり本を読んだり映像で学んだりすることが考えられます。

定着するために訓練する段階は、テキストの問題を繰り返し解くことが一般的です。テキストの内容は様々です。学んだ内容と同じ種の問類題)が羅列された問題集、過去問、発展的な内容を集めた問題集、など。

プリント化が特に有効に働く段階は、”定着するために訓練する段階”です。

小学生や中学生の多くは、テキストの問題を解くより、黒板の問題を解くより、プリントを解く場合に集中することが多いと言えます。

学習内容をプリント1枚にまとめると集中して勉強できる。

勉強の手段として、プリントにするとなぜ子供達は集中するのでしょうか。集中できない場合は、勉強する内容を1枚にまとめて、勉強することで解決できるかもしれません

なぜプリント化すると集中できるのか

考えられる理由は6つあります。

1.一点に集中できるため

プリント1枚にターゲットを定めらることで集中できると考えられます。

テキストで勉強していて行き詰ったときに、ページが複数あるため「勉強のヒントが前のページにないか」などが頭に浮かんでしまいます。

プリント1枚しかなければ、その1枚の中だけで解かなければなりません。自然と勉強の焦点が定まることになるのです。

プリント1枚にすることで、あっちこっちと気が散らない。プリント化で集中できる1つ目の理由です。

2.ゴールが見えるため

2つ目の理由は、勉強する時のやるべき内容の最後が見えるためです。

プリントにすれば、今日1日の勉強内容のゴールが明確になります。「ここまでやれば良い」と思えることで、勉強の意欲が高まり集中できるのではないでしょうか。

これは、”small win”の考え方と言えるかもしれません。自然と学びたくなる”small win”【やる気UP】

分厚い参考書だと、1日一生懸命勉強しても、前に進んでいる感覚を味わえず、モチベーションを維持することが難しい。しかし、プリント1枚でゴールが明確になっているため、”小さな成功体験”を実感でき、学習意欲を高めることに繋がっていると考えられます。

スポーツの世界でも、ゴールの見えないマラソンなどで、目の前の小さなゴールを設定する方法を取り入れている選手もいます。君原健二さんから学ぶ【挑戦し続ける】

3.勉強の進捗を確認しやすいため

3つ目は、プリントの枚数が、勉強の進捗度を表すことになる点です。

プリント1枚で学習するにつれて「今日はもう1枚やってみよう!」と徐々に勉強量を増やせるようになってきます。

  • 今までは1枚だったけど、今日は2枚も勉強出来た
  • 今日は3枚も勉強出来た
  • 最高記録の5枚勉強した

など、プリントの枚数によって、勉強量を客観的な数字として実感できることで、やる気アップに繋がりやすいのでしょう。

実際は、プリント内容によって勉強した量も質も変わりますが、子供にとって枚数と言う数字は、”頑張った感”を実感できるのです。

また、勉強したプリントを保管し続けると、やがて大量に溜まることになります。勉強し終えたプリントが、自分の努力してきた量を示すわけです。ますます意欲も湧いてきます。

4.”書く”という行動をしやすいため

4つ目は、プリントは書きやすいということです。

意外と多いのが、テキストは問題を解きにくいという意見です。

テキストに書き込む場合、学習内容によっては使いにくさを感じたり、分厚いテキストをどう扱うか戸惑ったり。そんなことで、勉強が”面倒くさい”という子供ならではの声も耳にします。

プリント化することで、子供にとって書き込みやすいのでしょう。

また、作りこまれたプリントであれば、子供が一人で勉強出来るような”いざない”がしっかりしています。この解答を導く”いざない”があるがゆえに解きやすいのでしょう。

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5.テストはプリントで行われるため

5つ目は、現状のテストの多くがプリントで行われているためです。

テスト中は、生徒が普段の勉強に比べ物にならないほど集中します。そのテストはプリントです。

プリントを渡されたことで、テストのように、目の前の問題を自ずと自分の力で解こうとするのです。

試験を全てコンピュータで行うCBT(Computer Based Testing)も一部の試験で導入されているものの、学校で行うテストのほとんどはプリントです。

(プリントである)テストは自分で解くものだから、プリントも自分で解こうと集中する、ということなのでしょうか。

6.点数化しやすいく、出来具合を把握しやすいため

最後の6つ目は、プリントにすることで点数化しやすいことです。

100点満点の設定がされてなくても、1枚のプリントを解いて「何問中何問正解した」などで自分の出来具合を把握しやすい。出来具合が明らかになるわけです。

自分の出来具合が明らかになるのであれば、必死になって解こうとするのは必然と言えます。

プリント化は集中できる要素が多い。学習初期に勉強の習慣化が期待できる。

教育現場で広がるペーパレス化

一方インターネットの環境が当たり前になったことで、タブレットを始めとする学習が広まっています。

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また、中学入試においてネット出願が広まっています。首都圏を中心に、紙による出願ではなく、ネットによって願書を受け付ける学校が多くあります。今後も入試のネット出願は、全国的に広まっていくのではないでしょうか。

大学では、東洋大学が先駆けて、パンフレットなどの学校案内や出願をペーパレス化しました。

さらに、近畿大学が2014年度入試から手書きの願書を廃止し「エコ出願」に移行しました。

勉強の手段や入試の制度などでペーパーレス化は今後も進んでいくでしょう。

では、今回は以上になります。

「プリントで勉強することが、最も効果的な勉強手段である」ということを言いたいわけではありません。好き好きですので。時代錯誤かもしれませんが、個人的に紙とペンによる勉強は引き続き有効かと考えています。それでは(^^)/