【夏休みの宿題】課題図書を侮るなかれ【作文のすすめ】

こんにちは、学びについてのブログを書いています。

夏休みになると子どもたちに学校から宿題が出されます。

定番の夏休みの宿題と言えば理科の自由研究、小学生のラジオ体操などがありますね。

そして、定番の宿題の1つに「課題図書」の作文があります。

この作文は学力向上の面からするとかなりおすすめです。

【夏休みの宿題】課題図書を侮るなかれ【作文のすすめ】

【夏休みの宿題】課題図書とは

多くの人が想像する夏休みの課題図書は、本を読み、少し長めの感想文を書くことではないでしょうか。

ここでおすすめする課題図書の作文は、単なる読書感想文ではなく、読書作文です。

  • 読書作文は単なる感想文ではない

学校の宿題の課題図書は、本の指定のあるなしはまちまちですが、感想文が多いようです。

本の簡単な要約と自分の感想を書くということです。これも問題はありません。「○○の場面が面白かった。」「○○のシーンは感動した」など自分の感じたことを書くことでも悪くはありません。

ただの感想文にとどまるのはもったいないです。せっかく読むわけなので、感想だけではなく、自分の「考え」を書くことをおすすめします。

例えば、感想文ではなく、以下のように、自分の考えを書くことや物語を読んで新な物語を創造するなど、発想力をフルに使い、1つの作品である「読書作文」を完成させることをおすすめします。

・主人公が起こした行動についての自分の意見
⇒賛成・反対とその理由・根拠を書く

・物語にでてくるお祈りの場面から
⇒なぜ人は祈るのか自分の考えを書く
⇒宗教について調べ自分の意見を述べる

・情景描写から
⇒その土地の歴史を想像して書いてみる

・課題図書を読み終えて
⇒その後の物語の続編を自作する

・物語の分岐点の逆が起こったら
⇒別のストーリーを考えてみる

・もし自分が物語にいたら
⇒自分を作品に登場させ物語を書いてみる

・別の視点で物語を書く
⇒主人公視点でなく、主人公の友人視点の物語を書いてみる

・主人公の意見や行動を論評
⇒批判的な意見を述べてみる

「感想文」ではなく「読書作文」をすすめる理由

例のように想像力を膨らませて書こうとすることで、学力の大幅な向上が見込まれるからです。

  • 深く考え想像力を養う

読書作文は、事柄について自分の考えを持つ必要があります。

想像しなければ考えを生み出すことはできません。

想像はまず、「もし・・・だったらどうなるのだろうか?」という未知のことを想定することから始まります。

そして、想定したことから、さらに「どのようなことが考えられるか」「どのようなことが起きるのか」と考えが広がり、また新しい考えが生まれていきます。

このように想像を繰り返すことで、想像力を養います。

  • 想像したことを具体化する力がつく

想像したことを相手に伝えるために言葉で表現しなければなりません。

読書作文では、自分の抽象的な考えを言語に変換し、分かりやすく伝える力を身につけることができます。

想像した理由や内容を正確に相手に伝えることは、大人でも難しいです。

子どもの頃に、自分の考えを相手に伝える絶好の訓練となります。

  • 表現力が磨かれる

自分の考えを一方的に伝達することだけでなく、相手に納得してもう表現力の訓練にもなります。

人に納得してもらうには、自分の知っている言葉の種類を増やし、状況に応じて言葉を使いこなす必要があります。

読書すること自体でも言葉を知れます。さらに、自分の考えを表現しようとすることで、文脈に合った言葉選びができるようになります。

感想文に慣れている子は、最初は戸惑いますが、具体例を挙げながら読書作文を説明すれば子どもは書けるようになります。

本を読み、作文を書く時のポイントがあります。ぜひ真似をしてみてください。

読書作文のポイント【読むとき・書くとき】

読書作文の際のポイントを見ていきますが、まず本は借りるのではなく買うことをおすすめします。

本を綺麗に傷一つつけたくない人もいると思いますが、個人的にどんどん書き込みをしたりしても良いと考えています(^^)v

印や線を付けておくと、読み直した時に、読んだ時の感情が思い出しやすくなるからです。

読書作文のポイント【読むとき】

  • 気になった箇所に線を引く

「不思議だな」「なんでだろう」「すごい!」などの自分の感情が動いた箇所は、線や印を引いておくと良いです。

また、自分の感情の揺れの度合いなどで色分けするのも良いです。

・蛍光ペンの色分け

赤色⇒怒りを感じた箇所 

青色⇒共感した箇所

黄色⇒嫌いな表現

緑色⇒好きな表現 など

・鉛筆のみで印付け

二重線⇒感動 単線⇒面白い 波線⇒不思議 など

  • 付箋紙に感情をメモ

本を読みながら、浮かんだ考えなどを付箋紙にメモを残し貼っておく。忘れ防止。

読み進め、物語が進むと自分の感情の変化していった場合は気づきやすくなります。

  • ノートにミニ作文を書いておく

章ごと、場面が切り替わるごとなどで、一度小さな作文を書くこともおすすめです。

読書作文のポイント【書くとき】

  • 付箋紙とミニ作文を見返す

読んだ時に表現した感情を整理し、特に気になった箇所を抜き出して書いていきます。

  • 自分の考え・自分の感情を重視

人に読まれることを意識することは大事です。

しかし、人に感心されるような文章を書こうとする必要はありません。

自分の考えと感情を言葉に表しましょう。

  • 書いたことを読み返しチェック
・「てにをは」で修正箇所はないか
・伝わりやすいか
・誤字や脱字はないか
・漢字のミスはないか など

受験から見る作文を書くメリット

  • 全科目の記述式の問題に強くなる

適切な表現が出来る力が身につくことで、説明を求めらる問題へ対応できる力が養われます。

  • 中高一貫校の適正検査で出題される

小学生が受験する、中高一貫校における適性検査は表現力が必要とされます。

私立中の入試よりも記述量が多く、自分の意見を求められたり、答えが1つに定まらない記述式の問題も多数出題されます。

  • 高校入試で出題される

意見作文などを出題する県立高校入試も少なくありません。

  • 大学の推薦入試などの小論文の基礎となる
  • 面接で自分の意見や考えを言葉にできる

作文を書くことで、自分の意見を求められる場面において、自分の言葉で説明できる力にもなります。

以上、課題図書を本気で取り組むことで得られる力やメリットを紹介しました。

最近は、宿題代行や作文をコピペで済ます人がいると耳にします。時間を節約するということなのでしょうか。

しかし、課題図書を真剣にやることで得らる能力を考えると、十分に時間をかけて良いことです。

小学生の夏休みの課題図書はぜひやってみてください(^^)/