こんにちは、「学ぶことは真似ることから」のブログです。
学んでいるとき、ついつい”ぼーっ”としてしまい、「いかんいかんっ(汗)」となった経験はありませんか。
難しいことを勉強していて、あれこれ考えていると、気づいたら”ぼーっ”と過ごしていた。「時間を無駄にしてしまった」と真面目な人は罪悪感まで感じる人も耳にします。
しかし、このぼんやりとしている状態はそんなに悪くはないかもしれません。
勉強中”ぼーっ”となる【デフォルト・モード・ネットワークを学ぶ】
このぼんやりとした状態は、脳内でデフォルト・モード・ネットワークと呼ばれる特別な活動が活発に行われていることが分かっています。
デフォルト・モード・ネットワークとは
かつて”ぼーっ”としていると脳は休んでいて、字を書く、歩く、人と話す、といった意識的な活動は脳が活動していると考えられ来ました。
ところが、ワシントン大学の医学部のマーカス・レイクル博士の研究で”ぼーっ”としているときも脳が働いていることが分かりました。
「マーカス・レイクル博士の脳機能イメージングの研究」
生きている脳の各部分の活性を様々な方法で測定し画像化する研究です。
PETとfMRIによって前頭頭頂部のネットワークが発見されました。
PETとは... ポジトロン断層法のこと 陽電子検出を利用した断層撮影の技術。 脳内の神経活動が高まると、 その部位で代謝量や血流量が増大するので、 活発になる部位を特定できる。
fMRIとは... MRIを利用して脳の活動に関連した 血流動態反応を視覚化する方法。 神経細胞が活動するとき 消費される酸素を測定する。
この研究によると、意識して行動している時の血流量の検査では、脳の後部帯状回と前頭葉内側の血流量が減り、”ぼーっ”としているときは血流量が増加し、最も脳でエネルギーがを消費していることが分かりました。
「体重70kgの人の消費エネルギーについて」
1日に約1700Kcalを消費されると言われています。内訳は以下のようになります。
臓器・組織 | エネルギー | 割合 |
全身 | 1700Kcal | 100% |
骨格筋 | 370Kcal | 22% |
脂肪組織 | 70Kcal | 4% |
肝臓 | 360Kcal | 21% |
脳 | 340Kcal | 20% |
心臓 | 145Kcal | 9% |
腎臓 | 137Kcal | 8% |
その他 | 277Kcal | 16% |
脳の340Kcalのうち、脳細胞の維持・修復に使われるのは20%の68Kcal、意識的な活動には5%の17Kcal程度です。
つまり残りの75%は”ぼーっ”としている時に使われるのではないかとレイクル博士考えています。
”ぼーっ”として、何もしていない時、むしろ脳内は最も活発というのは不思議ですね(・o・)
このデフォルト・モード・ネットワークはどのうような働きがあるのでしょうか。
デフォルト・モード・ネットワークの3つの働き
自分自身についてついて考え、自分と他人とを見分ける働きがあります。
自分に関する情報を自覚し、「自分が自分である」という認識です。
ちなみに... デフォルト・モード・ネットワークの働きが低下すると、 自分の生年月日や趣味などが分からなくなります。 認知症はこのネットワークの働きが低下します。
自分がどこにいて何をしているのかという認識する力を高める働きです。
「あれっ?何しにここに来たんだっけ?」こんな経験はありませんか。
デフォルト・モード・ネットワークが低下しているかもしれません。
自分自身がしたことを記憶する働きです。
デフォルト・モード・ネットワークを構成する領域は、前頭前野(ワーキングメモリ)と海馬(記憶)、帯状回(意欲)などの領域と重なっているのです。
”ぼーっ ”したときにとひらめく
勉強中に難しい問題が解けず一休み。
”ぼーっ”としていると、”はっ”として「こうやったら解けるのでは!」とひらめくことはないでしょうか。
日常でも何か課題にぶつかっているとき、何も考えずお風呂に入っていると、急に解決策がひらめたいたり。
何もしていないときに、脳内では活発に活動し、記憶を整理したりしているのであれば、積極的に”ぼーっ”とすることを取り入れた方が良いかもしれません。
”ぼーっ”としよう!
高い集中力が保てるときは、勉強は長時間できます。
ただ、1時間2時間と時間が経過すると、誰しも疲れてきます。
少し休んでスマホを見たり、テレビを見たり、と人によって休息方法はあるかと思います。
休息するときはぜひ”ぼーっ”とすることを取り入れてみてください(・ω・)ノ
勉強以外のことをして脳を使わない。意識的な活動を避けるということです。
”ぼーっ”することで勉強したことが脳内で整理されるのではないでしょうか。
休息は時間を設定した方がいいです。
例えば、「50分勉強→10分ぼーっする」
1日通してこのサイクルを回していく。
10分間タイマーで測ってアラームが鳴るようにセットしておくと、時間の経過も気になりません。
無心になる時間をつくると自分と向き合う(自己認識・見当識)時間にもなり、心を落ち着かせることもできるのではないでしょうか。
また、「瞑想」として世界の大企業なども取り入れています。
Googleも取り入れる「瞑想」
瞑想には様々な考えに基づいた方法があるようです。ここでは割愛します。
世界規模のテクノロジー企業であるGoogleは、社内に瞑想スペースがあるとされ、単に従業員やメンタル面の改善だけではなく、瞑想によって企業の利益につながると採用されています。
革新的な発想は「瞑想」が関係しているのかもしれません。
Apple創業者スティーブ・ジョブズ
禅に傾倒した仏教徒であり、従業員にも瞑想を勧めていました。
職場の勤務時間に瞑想することも許可されていたそうです。
iPhoneなどの創造も「瞑想」の習慣から生まれたのでしょうか。
では、今回はここまでになります。
勉強中についつい”ぼーっ”としてしまう人は、積極的に”ぼーっ”とする時間をつくってみることをおすすめします。
心が落ち着き、さらにはひらめいたりとメリットあるかもしれません。
時間がないからといって、勉強の合間に「あれもやろうこれもやろう」と忙しくするとかえって脳が働かないのではないでしょうか。
デフォルト・モード・ネットワークの存在を思い出し、”ぼーっ”としたときこそ脳が働くことを知っておきましょう。では(^^)/
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