こんにちは、「学ぶことは真似ることから」まねこです。
なかなか家で勉強しない子どもには、多くの親の頭を悩ませます。
教育現場では「主体性」という言葉をよく使われます。
学習効果を最大限に高めるには、学習者が自発的に学ぶことが重要とされています。
とりわけ子どもが「主体性」をもち勉強するための方法が模索されています。
自ら求め、自ら行動する。こういった子どもになるには、大人が出来ることはあるのでしょうか。
勉強のやる気を引き出すARCSモデル【子どもが学びたくなるには】
子どもが主体的に学びたくなるには、自宅でも親が心がけられることがあります。
「ARCS」モデルと呼ばれるものです。
ARCSモデルとは
何か行動を起こしたり、モチベーションを高めたりする理論の1つです。
- Attention(注意)⇒「おもしろそう」
- Relevance(関連性)⇒「やりがいありそう」
- Confidence(自信)⇒「やればできそう」
- Satisfaction(満足感)⇒「やってよかった」
意欲を高める手立てを4つの側面に分けて考える手法です。
子どもに率先して勉強してもらうには「おもしろそう」⇒「やりがいありそう」⇒「やればできそう」⇒「やってよかった」と感じさせるといいということです。
アメリカのフロリダ州立大学の教育工学者ジョン・M・ケラー教授が提唱したものです。
学習意欲の問題と対策を考えるうえで、4つのカテゴリA・R・C・Sに分け、さらにサブカテゴリでそれぞれを3つに分けて考えていくものです。
大規模な調査を分析し教育現場や人材教育などでも活用がされています。
子ども意欲を高めるために、家庭内の単なる声掛けや方策を細分化することで、より具体的なものにしてはどうでしょうか。よければ参考にしてください。
では、4つのカテゴリに分けて意欲を高める方策を考えていきましょう。
「Attention(注意)」:具体的な方策【意欲的な勉強】
まず、勉強に対して興味と関心を向けさせるために心がけることです。
「子どもの興味をひくためにできること」を考えます。
学ぶ環境を整え、好奇心をくすぐる工夫をすることです。
・勉強できるように部屋を清潔に保つ ・面白そうな本をそろえる ・リビングの一角に勉強スペースを設ける ・タブレットに勉強アプリをダウンロードしておく
「”探究したい”気持ちを引き出すためにできること」を考えます。
生まれた好奇心をさらに深める工夫をすることです。
・”なんでだろう”という素朴な疑問を追求する声掛け ・不思議に感じたことを調べる方法を提案する ・疑問を調べられる辞書やタブレットを用意しておく ・生まれたアイディアを実行するよう投げかける
「子どもの注意が維持・増進するするためにできること」を考えます。
勉強のマンネリをを避けるために変化をつけることです。
・勉強のやり方・環境を変える後押しをする ・勉強の分野を変えバリエーションを増やす ・時間を区切る ・本やテキストだけでなくネットを活用して学ぶ
最近は、注意を引く手段として、タブレットを利用する方法も考えられます。上手く利用すれば、親子のコミュニケーションの手助けにもなります。子どもに応じて、上手に活用したいですね(^^)
「Relevance(関連性)」:具体的な方策【意欲的な勉強】
注意を向けた後は、勉強が自分と関係があると思わせる工夫です。
「目の前の課題が、自分とかかりがあるかを気づかせること」を考えます。
子どもと関係性の深い教材を選定したり、勉強との関連性を伝え納得させることです。
・子どもの関心のあることを把握する ・子どもの得意分野の関係があること勉強を提案する ・今まで学んだことのあることと紐づける ・新しく学ぶことを分かりやすく言い換えてあげる
「勉強の目標を設定すること」を考えます。
勉強する目的と興味をもったことが関係している、と認識させることです。
・勉強が自分にとって意味があることと示す (勉強すると得られることがあるなど) ・勉強は受け身でやらされることではなく、 目標達成のために主体的にやることを納得させる ・行動するメリットを示す
「子どもの興味と勉強を一致させる手助けすること」考えます。
”興味を持っていること”と”学ぶこと”につながりを持たせることです。
・”タブレットを触りたい”と思うことを、 ”タブレットで勉強したい”に転換させる ・”友達と一緒にいたい”と思うことを、 ”友達と勉強したい”に転換させる
「Confidence(自信)」:具体的な方策【意欲的な勉強】
さらに、「自分でもできそう」と思わせる工夫です。
「子どもが”できそう”と期待感を持たせること」を考えます。
適度なゴールを示し、ゴールへの道順を示すことです。
・はっきりとしたゴール(終わり)を示す ・何が出来ればいいのか具体的に教える ・当面の目標は高過ぎず低すぎず ・自分にできない事とできることを明確にさせる
「勉強した結果、成功を経験できると思わせること」を考えます。
”行動すれば成功する”という機会を与えることです。
・小さい成功を体験させる ・勉強したことで、過去の自分では できなかったことを認識させる ・最初は簡単なゴールを、 徐々にレベルを上げていく工夫をする
「成功したことが、自分の行動によるものだと分からせること」を考えます。
子どもが”自分が行動すれば成功をつかめる”と思わせることです。
・子どもに勉強のやり方を決めさせ、 上手くいったか確かめさせる ・失敗してたら克服する方法を考えさせる ・失敗しても、能力のなさを原因とするような 無力感を与えず、やり方の工夫をさせる
「Satisfaction(満足感)」:具体的な方策【意欲的な勉強】
最後に、子どもが「やってよかった」と感じ、さらなる勉強の意欲につながる工夫です。
「勉強して興味が増し、学んだことを活かしたいと思わせること」を考えます。
知識やスキルを活用する機会を与えるということです。
・自分の立てた目標に対して成果を聞いてみる ・学んだことの応用問題を与える ・勉強したことを親が教えてもらう
「勉強したことに対して、称賛をして満足感を与えること」を考えます。
具体的にコメントすることやほめることです。
・出来たことを子どもと一緒に喜ぶ ・宿題をやった内容をチェックしコメントする ・出来るようになったことを言葉に表す
「評価が一貫していると感じさせること」を考えます。
人、環境、日時によって評価基準を変えない事です。
・兄弟で分け隔てなく称賛する ・設定した目標を変えず終始一貫する ・目標に満足感を得られていない場合、 次の目標のレベルを上げる
では、今回は以上になります。
親の後押しの仕方で、子どもが勉強をしたくなる気持ちを引き出すことは可能です。
その方策のとして、4カテゴリ、全12のサブカテゴリで分けて考えるのはどうでしょうか。
簡単に出来ることだけをピックアップして取り入れるがいいかと思います。いきなり全てを網羅してやるのは大変ですので。
子どもへの対応の仕方として参考にしてください。それでは(^^)/
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