【ダメな勉強】子供が「答えを写す」6つの原因~大人の言動~

こんにちは、「学ぶことは真似ることから」まねこです。

子どもが問題を解いているのをのぞくと、、、答えを写している(=_=;)

これは勉強している小学生によくある行動です。

問題集についている模範解答を見てしまい、ただ書き写し、さもしっかり勉強をやったかのように振る舞う子ども。

この行動の原因は、日ごろの大人の言動なのかもしれません。

【ダメな勉強】子供が「答えを写す」6つの原因~大人の言動~

”答えを写す”に至るまでは以下3つの過程が考えられます。

  1. 問題文をしっかり読み熟考し、答えを見て書き写す
  2. 問題文をざっと読んで、答えを見て書き写す
  3. 問題文も読まず、すぐに答えを見て書き写す

1つ目は、問題が分からなかったのでしょう。2つ目はすぐに勉強を終わらせたいのかもしれません。ここまではまだ許せます。

大問題は3つ目「問題文も読まず、すぐに答えを見て書き写す」ことです。

これは、問題の難易度の問題ではなく、勉強の指導云々でもありません。人としてどうなの?と思ってしまうほどです。

しかし相手はまだ子ども。

この行動には明らかに大人(先生や親など)の言動が関係しています。考えられる6つの大人の言動を紹介します。

1.解答欄が埋まっていることを評価している

大人が子供の勉強を見るとき、単に”答え”が書いてあることだけを褒めることはないでしょうか。

特に忙しいご家庭では、子どもを常に観察し続けるのは難しいです。

親が子どもの勉強も見続けることはほぼ不可能です。そこで、きちんと勉強をやったかどうかの判断は、答えが書いてあるかどうかです。

  • 答えが書いてあると

「しっかり書けたね」「勉強頑張ったね」「よくやった」と評価する。

  • 答えが書いていないと

「もう少し考えてみよう」「きちんと書いてみよう」と指導する。

日頃から”解答欄に答えを書けたかどうか”だけを褒めると、自然と子どもは「答えを書けばいいんだ」と思うようになります。

”答えさえ書けば良い”という感覚は、大人の良かれと思っての褒めることが原因になっている可能性があるのです。

※逆に何も書いていなくても...
いろんなことを工夫して考えて、
いっぱい悩んだあげく答えを書けなかった。
といったこともあります。
何も書いていないと、大人は思わず
「もっと考えよう、しっかり書こう」
と言いがちです。
必死に考えたのに、評価されない子どもは
積極的に考えることをしなくなる恐れもあります。
紙に書いてあることだけで
評価することは注意が必要です。

さらに、重要なのは、答えを書いたことだけを評価すると、思考過程を書かなくなります

算数・数学であれば途中の式や図など、国語であれば説明文に線や印をつけながら解答することです。難しいことを紙に書いて考えたりするなど工夫しなくなる恐れもあります。

2.子どもにどうやって解いたか聞かいない

”答えが書いてあるかどうか”のみを評価の基準としないために、どうやって解いたか子どもに聞くことが重要です。

逆に、大人がどうやって解いたか聞かいないと、子どもの考えたことがわかりません。

子どもが考えたことを評価するためには、コミュニケーションが必須ということです

子どもが書いたことは、子どもの考えたことと全てを反映していない

文字には書き表せなかった考えを聞き取り、評価してあげることで自ら考える子どもになります。

※どうやって解いたか聞くメリット
子どもの思考回路を知れることだけでなく、
子どもが考えをアプトプットしようとすることで、
考えが整理され、答えが導けることがあります。
”説明しているうちに答えがひらめく”
また、子どもが考えを説明することで、
自分のことを表現する力も養えます。
どんどん聞いて話させましょう(^o^)

3.子どもの工夫を認めない・否定する

子どもの問題を解く思考経路を認めないと、子どもは自ら工夫しなくなります。

多くの場合、答えを導く思考経路は様々あります。

ときには遠回りするような考えで問題を解くこともあります。そこで大人が「そのやり方は違う。こうだよ。」と真っ向から否定し子どもの考えを認めないとどうなるでしょうか。

せっかく工夫し考えたのに否定されれば、今後は自分で考えることを躊躇するでしょう。自分の考えを書くことをためらい、すぐに正しい答えを見たがるのは当然です

子どもの柔軟な考えを受け入れる配慮と技量が大人には求められます。子どもは発想の仕方は天才的でいつも驚かされます。

「自分でどんどん工夫して考えていいんだ」と子どもに思わせれば、自分の頭で物事の本質を考える思考力が身につきます。

4.「勉強しなさい」だけで具体的な方法を教えていない

個人的に「勉強しなさい」という言葉自体は
さほど問題ではないと思います。
幼い子どもですのでだらしなくなることはあり、
毅然とした態度で指導が必要な場面はあるからです。
ダメなことはダメとはっきり言うことは必要です。

なぜ「勉強しなさい」の一辺倒が”答えを写す”原因になるのか。

子どもは、そもそも勉強の仕方や考え方がわかりません。

何をどうすればいいのかわからない。

⇒でも「勉強しなさい」と厳しく言われる。

⇒そこで、答えを書いておけば「何かしら考えた証拠」となるので、仕方なしに答えを書いておく。

⇒答えを書けば”良し”とされる。

⇒今後「勉強しなさい」と言われれば「”答え写し”をすれば良い」と思う。

⇒「勉強しなさい」=”答え写し”が常態化する

初めのうちは、1つ1つの問題の考え方をやってみせることが必要です。

具体的に大人が問題を解いて見せる。それを真似させる。次に一人でやらせてみる

江戸時代の大名、上杉鷹山ようざんの言葉にもあります。

”してみせて 言ってきかせて させてみる”

子どもは、最初は何もわかりません。大人が手本となり、伝授して、一人で行動させてみましょう。

5.解く速さだけを評価する

「速くできたね」「すごいスピードだね」など解く速さばかりに大人が反応するのも、”答え写し”の原因になり得ます。

子どもは自分の行動に対する、大人の反応・リアクションをよく見ています。

そして、子どもはリアクションから大人の期待を汲み取り、意識的にあるいは無意識に速く解こうとするのです。

速く解くというミッションにおいて、”答えを写す”ことが「最速の手段」です。

子どもは大人の期待に応えるために最速の手段”答え写し”をするのです。

※時間制限の設定メリット
速く解く意識は決して悪ではありません。
ダラダラ解くことを防止、締め切り効果、
など時間を制限することで、
集中力が増し逆にミスが減るなど
期待できることもあります。
特に、受験においては、
速さがものを言うこともしばしば(・_・)

速く解いたら、方法を説明させる

6.勉強しないことを叱り続ける

紹介した4つ目と重なることでもありますが、こちらはメンタル面での原因となることです。

「叱られるなら答えを写す」子どものとっさの行動です。

叱るときは、厳しく短く分かりやすく。褒めるときは、自然に丁寧に具体的に。

様々な意見があるとは思いますが、叱ることを延々と長くなると、恐怖を回避しようと”答えを写す”というとっさの行動にでる可能性があります。

必要な指導のときは、子どもの性格に合わせた叱り方でお願いしますm(_ _)m

では、今回は以上になります。

”答えを写す”という信じられない子どもの行動は、日ごろの大人の言動が関係しているかもしれません。ご参考になれば幸いです。それでは(^^)/