勉強する子どもに適度な期待を【ピグマリオン効果】

こんにちは、「学ぶことは真似ることから」のブログです。

子どもへに接し方で心がけていることはありますか。

子どもが目標に向かって精力的にたくさんのことを学んでたくましく成長してほしいものです。

今回は子どもに対しては適度に期待し、期待を言葉で伝えることをおすすめする内容になっています。

勉強する子どもに適度な期待を【ピグマリオン効果】

「新しいことを学ぶ意味」や「勉強するを理由」を、明瞭に答えられる子どもは少数です。

なぜ勉強するか分からず、学習意欲が湧かないことに困る親は少なくありません。

まずは、親の期待を言葉にすることから始めてはどうでしょうか。

ピグマリオン効果とは

ここで紹介するのは「ピグマリオン効果」と呼ばれる心理学の効果です。

人間は期待された通りに成果を出す傾向がある

この効果は、教育心理学者のロバート・ローゼンタールによって実験され確認された効果です。

ローゼンタール効果や教師期待効果とも呼ばれています。

指導者が学習者に対して何らかの期待をするとその期待が学習者に意識的・無意識的に影響し結果として期待通りになるということです。

※ローゼンタールによる実験の1つ
サンフランシスコの小学校で「ハーバード式突発性学習能力予測テスト」
と名付けただけのごく普通の知能テストを実施します。

しかし、学級担任には、
「今後成績が伸びてくる生徒を割り出すテスト」
と説明をします。
※実際はテストに何に根拠も意味もない

さらに、このテストの結果、
「今後成績が伸びてくる生徒」の名簿
を学級担任に示します。
※実際はテストと無関係で無作為に抽出

結果として、
その後、本当に名簿に記載された生徒の成績が上がったのです。

成績が向上した原因として、学級担任が名簿に記載された生徒に期待を向けたこと、さらに、生徒が期待されたことを意識したためだとしています。

※ピグマリオンとは

「ギリシア神話のキプロス島の王ピュグマリオーンが由来」

ピュグマリオーンは、自分の理想の女性を彫刻し、やがて像に深い愛情を感じ、その像が人間になることを願っていた。

次第に、彫刻の像のもとからピュグマリオーンは離れられなくなり、衰弱。

見かねた神が彫刻に生命を宿し、実際の妻として迎えることとなった。

ピグマリオン効果を利用する

これは家庭でも十分活用できそうです。

  • 「将来のこうなってほしい」を相手に伝える

・将来やりたいことに打ち込んでほしい

⇒そのために自分の頭で物事の良し悪しを判断できるように最低限の教養や道徳を身につけてほしい、だからたくさん勉強をしてほしい

・どんなこんなにも打ち勝つ強い人間になってほしい

⇒そのためにその時々の最適な打開策を打ち出せる発想力や創造力をつけてほしい、だから高度な学習をしてほしい

・人に愛される人になってほしい

⇒そのために人に魅力的な力をつけてほしい、だから最先端の研究が学べる高等教育をほしい

・心身ともに健康になってほしい

⇒そのため友好な人間関係をつくれるコミュニケーション能力をつけてほしい、だから相手の心情を考えるために本をたくさん読んでほしい

など

親の過度の期待は子どもをつぶすとよく言われます。

では、親は子どもに期待してはいけないのでしょうか。決してそうではないです。

かえって、全く期待されない子どもがつぶれてしまいます。

  • 期待することは願望の押し付けではない

注意したいことは、親が子どもに期待することは「将来こうなれ」という親の決めつけではないということです。

  • 親の考えであることを強調する

子どもに親の希望を伝えるときは、あくまで親の希望であることを理解してもらう必要があります。

「私はこう考えている。私はこうなってほしい。」「でも、あなたはどう考えるの?」

子どもの決断は子どもがする。自分の意見と子どもの意見は違います。

親から期待されていることが、子どもが頑張れる最初の源ではないでしょうか。

期待するときの注意【やる気を失わせないために】

むやみやたらと、「テストで1位をとって」「医者になって」「東大に入って」と希望をぶつけることはおすすめできません。

  • 理由をつける

親が期待する内容に、きちんと根拠をつけて説明し。子どもに納得してもうことです。

科学的な根拠でなくても、個人的な経験や失敗談を踏まえて子どもに話すと聞き入りやすいです。

  • 完璧を求めすぎない

期待に応えるために子どもが行動したときに、上手くいかない事があっても咎めないことです。

思った通りに子どもは成長しません。子どもの挑戦したことに対しては、言葉で「よくやったね」などと声をかけ背中を押してあげましょう。どんどんいろんなことに積極的にチャレンジしていきます。

  • 言葉以外の所作を気を付ける

子どもは言葉だけでなく、親の行動をよく観察しています。

「子どもの書いた絵などの成果物に興味を示す」と自分に興味を持たれていると認識できます。

子どもの行動に対して、興味を示す表情や行動といった”仕草”に気を配りましょう。

  • 無関心・ノーリアクション

子どもの”ある行動”に対して無関心で何も反応がなければ、子どもは今後”その行動”をやらなくなることが多いです。

言葉、仕草でリアクションを示し興味を持っているという姿勢を見せましょう。

では、今回は以上になります。

ピグマリオン効果には、批判的な意見もありますが、適度な期待は良いのではないでしょうか。

ポイントは、あくまで親の意見であることを子どもに理解してもらうことです。

子どもにとって、何か新しいことを学ぶことは親の手助けが必要です。

「期待する」ことによって、「子どもの主体的な勉強」を引き出しましょう(^o^)丿