ペップトーク(Pep Talk)でやる気を上げる【意欲的な勉強】

こんにちは、「学ぶことは真似ることから」のブログです。

「子どもが全然勉強に対してやる気がない」ということはありませんか。

他者に対しての声のかけ方1つで大きく変わるかもしれません。

ペップトークというものを紹介します。

ペップトーク(Pep Talk)でやる気を上げる【意欲的な勉強】

「ペップトーク」はご存知でしょうか。

そもそも、ペップ(Pep)とは、元気気力活力という意味です。

アメリカスポーツ界で生まれたペップトーク

  • スポーツの監督やコーチの選手へ激励の言葉・スピーチ

アメリカで圧倒的な人気を誇るアメリカンフットボール。試合前でも昔からこのペップトークが広く使われています。

アメリカンフットボールは、全米で最も人気なスポーツとされており国民的娯楽とまで言われています。

歴史は古く、1920年にNFLの前身がとなるリーグが発足しその後大きく発展。NFLは北米4大プロスポーツリーグ(NFL,MLB野球,NBAバスケ,NHLアイスホッケー)の中でも人気が高く、1試合の平均観客動員数は6万7000人を超えています。

中でもスーパーボールはアメリカ最大のスポーツイベントとなっており、スポーツ界世界最大の経済規模とも言われています。

ちなみに・・・選手への報酬もすごい
NFLの代表的な選手である「トム・ブレディ選手」
年俸は32億円以上にもなるそうです(*_*)

偉大な名誉や莫大な経済規模、さらに激しいスポーツがゆえに、選手が最高のパフォーマンスをすることが求められます。

そこで、選手たちが最大限の力を発揮させるためのヘッドコーチの激励は欠かせないのです。

しかし、ペップトークはいきなり「激励」するだけはありません。

4つの簡単な手順があります。

ペップトークの4つの手順【やる気にさせる】

  • 大衆にわかりやすく、行動へ導くための話の組み立て
  1. 受容(事実の受け入れ)
  2. 承認(前向きなとらえ方に変換)
  3. 行動(してほしい行動を伝える)
  4. 激励(背中を押す)

なかなか勉強をしない子どもに対しての例を挙げます。

  • 「がんばれ、勉強しなさいッ!」「勉強しないと頭が悪くなるよッ!」

といきなり言われても心に響かず行動に結び付きにくいのです。

ここで、励ます側の立場であれば、少し落ち着いて4つの手順で組み立てて話しをしてみます。

  1. 「今日の宿題は完了していないね」(受容
  2. 「新しいことを学ぼうとしているのはすごいよ」(承認
  3. 「あと3つ新しいことを勉強してみよう」(行動
  4. 「よしっ!一緒にやってみよう!」(激励

簡単ですが、すぐに激励をするのではなく、「受容」⇒「承認」⇒「行動」⇒「激励」と手順を踏むことです。

  • 「事実を受け入れる」ことで現状を客観視できる

問題点や現実と向き合わせます。「なぜ行動をするのか」の答えにあたることを直視するということです。

  • 「前向きな捉え方に変換」することでポジティヴ感情に導く

相手に寄り添い、肯定的に捉えさせることで、「やってみよう」という感情を生み出します。

  • 「してほしい行動を伝える」ことでやるべきことを明確にする

何をすればいいのか、具体的な行動を明示します。

  • 「背中を押す」ことで実際に行動させる

相手のことを考えた言葉を選び、肯定的に励まします。

また、4つの手順を踏むときの以下のポイントはおさえることで、相手に伝わりやすくなります。

ペップトークのポイント

  1. 肯定的な言葉
  2. 短く
  3. 分かりやすく
  4. 相手の立場に立って
  5. 本気の言葉で
  • 否定的な言葉はNG
  • 「○○をやらないといい大学に入れない」
  • 「こんなこともできないないなら勉強やめなさい」
  • 「勉強しないと頭悪くなるよ」

マイナスの言葉を聞くとマインドもマイナスになってしまいます。

物事を伝える立場の人は経験があるかと思いますが、

ポジティヴな言葉を使って表現し続けることはかなり難しいです。心がけなければ自然とネガティブな言葉使った声掛けになってしまうことが多々あります。

  • 長い話
  • 難しい言葉

伝えたいことはたくさんあるにせよ、言葉はシンプルが一番です。

長く話でややこしい言葉では何を言いたいのか、理解できません。

  • 自分本位の考え

価値観は人それぞれです。

自分の希望は伝えることも大事ですが、相手の敬う気持ちは子どもであっても必要です。

  • その場しのぎの話

本気でないのは子どもにすぐバレます(ーー;)

ときには、面と向かってひざを突き合わせて話をすることも必要です。

【おまけ】アメリカンフットボールを題材にした映画

最初にアメリカンフットボールの試合前にこのペップトークが使われるといいました。

映画の中にも、実際のロッカールームを模してシーンが描かれることもあるので紹介します。

映画「エニイ・ギブン・サンデー」

1999年のプロのアメフトの世界を描いた、アル・パチーノ、キャメロン・ディアスなどが出演した映画です。

オーナー側との対立、チーム内の亀裂、かみ合わないチームが大一番の試合を迎える前にもヘッドコーチから選手へのペップトークが使われています。

1.受容(事実の受け入れ)
「あと3分後にプロ生活最大の戦いが始まる」
「勝敗はお前たち次第、

全員がチームとして戦うか
バラバラの状態で自滅するか」
「いまは地獄にいる」


2.承認(前向きな捉え方に変換)
「全員が協力し合い光を目指せば、地獄から抜け出せる」

3.行動(してほしい行動を伝える)
「1インチづつでいい」
「目の前の1インチを勝ち取れ」


4.激励(背中を押す)
「隣の人の目を見ろ、
そいつは1インチを勝ち取るための共に戦う仲間だ」
「チームの未来がお前たち一人ひとりにかかっている」

アメリカンフットボールの知識がある程度知ったうえで見ると参考になるかもしれません。

4分間ほどとペップトークとしては長くなっています。

ヘッドコーチの人生とアメフトを重ね合わせ、勝つという目標1点に選手たちの気持ちを向けさせるシーンです。興味のある方はご覧になってください。

今回は以上になります。

勉強への気持ちは常に向上的であることが望ましいです。

しかし、浮き沈みは誰だってあります。特に子どもは誰かの促しによって大きく変わります。

何度言葉を投げかけても気持ちが変わらないこともあれば、1回の励ましで突然目の色が変わり行動することもあります。

これは、励ましの技術があるかどうかです。すぐに出来る人はいません。

ペップトーク何度も試し、考え直し、工夫し直し、相手のことを考えて言葉を浴びせましょう。では(^^)/