こんにちは、まねこです。
子供がふたり以上いる家庭で、下の子より先に長子が地域のトップ校や進学校に通っている場合はよくあります。例えば、
兄が難関私立中に合格。 弟は公立の小学生、ゆくゆくは弟も兄と同じ難関校を受験予定。 |
こういった兄弟の例で、下の子が受験で失敗してしまうケースを目にすることがあります。
今回は、上の子が優秀であるがゆえに起こる、下の子の勘違いについて紹介します。
どの家庭にも共通する話ではなく、兄弟関係がもたらす勉強への影響として、あくまで参考程度なればと思いますm(_ _)m
【勉強と兄弟関係】優秀な兄姉をもつ下の子のありがちな勘違い
よくある下の子の勘違い
一概には言えませんが、兄や姉が難関校に進学していると、下の子が”自分もできる”と勘違いすることが見られます。
これは、ごくごく自然なことなのかもしれません。というのも、子供の行動範囲は、かなり限定的です。旅行などのイベントごとがなければ、せいぜい、
- 学校
- 自宅や親類の家
- 習い事
- 友人宅
などです。兄弟姉妹で、自ずと行動範囲は似てきます。
上記のような場所での会話などで、話題が”進路のこと”や”家族のこと”になることがしばしばあります。
学校の先生から兄や姉と仲を聞かれたり、親類の集まりで進学先が話題になったり、習い事の教室で中学校になったときの話になったり。
兄や姉が難関校に合格し通っているとなれば、周囲は驚いたり、感心したり、褒め称えたり、などの反応が少なからずあるはずです。
下の子にとっては、これは、どことなくうれしいのです(*^_^*)自分で自覚がなくても、一緒に生活する人が何かしら話題になるのは。
照れくさいというか、何か自分が褒められているかのような感じ(*^^*)
※当然、逆の子供も。 子供によっては、兄弟姉妹同士のライバル心が強く、 真逆の反応を示す子もいます。 むしろ、兄弟姉妹のことを話題にされるのも嫌がる。 異性の兄弟姉妹と、同性の兄弟姉妹での違いや 家庭環境、性格などでも反応は様々です(・ω・)
勘違いが起こるのは自然な流れ
下の子は、兄や姉がいかに優秀であるかは、周囲の反応から知ることになります。周囲の反応から何となく嗅ぎ取る。
周囲の反応の中には「あなたの家庭は頭が良くて賢い」と受け取れるようなニュアンスもあるでしょう。
一度や二度ではなく、何度もこういった周囲の反応を目にすれば「自分自身は、兄や姉と同様に難関校に進学するに値する」と勘違いしてもおかしくないです。
頭が悪そうとか賢そうとか、勝手な見方をするのはよくないですが、周囲の反応もわかる気がします。というのも、
など、安易に「上の子と同様に下の子も優秀ではないか」と想像しやすいからです。
勘違いがもたらす負の側面
勘違いで良い方向に行く場合もありますが、負の側面も考えられます。
良い面は、自分は賢いはずだから、目標や夢に天井を定めず、高い志しを持ち学ぼうとすることです。
「東大理三は絶対に行ける!」「ノーベル賞とる!」「火星に住む!」などターゲットを設定して、本気で達成しようと励めば、実現可能かは別として能力は引き上がります。
一方で、負の側面として「行動しなくなる」ことが懸念されます。
「自分は頭がいい。特別な人間。兄や姉と同様に難関中には行ける。」と根拠のない自信が、学ぶ行為を遠ざけてしまう恐れです。
口には出さないものの、心の奥底に潜む勘違いは、勉強する内容にも影響。基礎を疎かにし、応用ばかりやろうとする。よく目にする例です。
勘違いによって「勉強しない・勉強の選り好みする」という問題が発生しかねません。
周囲の反応による自然な流れで陥ってしまうことで、子供に非があるわけでもなく、周りのせいでもないですが(・.・;)こういった場合、大人が子供の様子を察知し、少し関わることが必要かと思います。
特に、受験を考えている子供が、受験直前期まで引きずると、成績が伸び悩む可能性が大きいです。「勉強しない・勉強の選り好み」を防ぐための打開案を少し紹介します。
周囲の大人ができること【打開案】
第一に、模試などのテスト結果や学習の進捗度など、目標と解離していることを示す。客観的な数値で示せるものを淡々と伝えます。
塾が実施している模試やテストは、志望校判定が可能です。
”合格可能性80%基準点”などが分かるため、どのくらいの差が開いていることが数値として明らかにできます。
また、学習スケジュールや宿題の遅れは、遅れているテキストの分量をページ数や問題数など数値で示します。
あくまで、淡々と客観的な数値で伝えることで、理想と現実とのギャップを自覚しやすくなります。
兄弟間の比較はご法度と言う人もいますが、比較してもOKだと思います。人間性の比較はダメ、数値の比較はOK。上の子の学習ペースなどを示すと、下の子は参考になりますし、身近な目標になります。
「勉強しない」状況であれば、勉強したことが、目に見えて分かることからやらせるといいです。
例えば、ノートにたくさん計算問題を解く、問題集を2ページ解く、学習記録が分かるタブレットを利用した通信教育を利用する。
ノートに書いてあれば、問題集に書いてあること、タブレットに記録されてあることなど、勉強していることが目で分かれば、学んだ実感を味わえます。
「これだけ勉強できた」と一目で分かれば、少なからず達成感を感じ、自分が以前より成長した気がします。そして、もっと頑張りたいと思えます。
なかなか「勉強しよう」と思えない子供には、まず作業の伴う勉強で、勉強の成果物が目に見えることから始めることがいいです。
勉強を徐々に開始したら、進捗具合を子供に言わせます。報告させる。「どのくらい進んだよ」「こんなに頑張ったよ」など。
子供自身が、自分の勉強したことを言葉で表現することで、頑張りを客観的に把握でき、さらなるやる気アップに繋がります。勉強した内容を話すことで、学んだことを頭の中で整理できるメリットもあります。
さらに行動したことを認めつつ、「勉強の選り好み」を避けるため、学習内容のバリエーションを増やすことを提案しましょう。「これもやってみたら」の一言でいいです。
1つを特化して学ぶこともいいですが、様々な分野を挑戦し、新しい得意分野や武器が発見できるかもしれません。
一向に現実を見ようとしなければ、しっかり向き合って話す必要があります。やらなくてはならないことから目を背けさせない。
厳しいことを伝える役割と、子供の逃げ場となる役割を家族で役割分担することで、子供を追い込み過ぎるのを避けれます。
では、今回は以上になります。
兄弟姉妹の関係は家庭によって全く違います。
今回の内容とは180度異なり、兄や姉が出来る過ぎるあまり、劣等感を抱える下の子もいたりします。いずれにせよ、子供をいろんな角度から観察し、最も意欲的に学べる環境は整えたいものですね。それでは(^^)/