【子どもを預ける親へ】学童と塾は違う【勉強・遊び・学び】

こんにちは、「学ぶことは真似ることから」のブログです。

小学生がいるご家庭で「学童」を利用されている方はいらっしゃるでしょうか。

学童と学習塾を混同している親御さんも稀におられます。

※今回は学童(と塾)を否定するような内容ではありません。2つの違いを明らかにしてから子どもを預けるようにしてもらいたいです。

【子どもを預ける親へ】学童と塾は違う【勉強・遊び・学び】

まず、学童とはどういったものか簡単に説明します。

学童とは

一般に、厚生労働省が所管する事業で、「放課後児童クラブ」のことを示します。

他にも「学童クラブ」「学童保育」などの名称がありますが、ここでは略称として「学童」としています。

  • 対象:共働き家庭の留守家庭の児童

もともとは共働き家庭や一人親家庭のために、保育の場を用意されたもので、おおむね10歳未満の子どもが対象でした。

ですが、法改正により留守家庭の小学生が対象になっています。学童の利用する児童は年々増加傾向にあります。

出典;社会保障審議会児童部会放課後児童対策に関する専門委員会,参考資料2より引用

この要因には以下のような様々な社会状況の変化によるものと考えられます。

  • 共働き家庭の増加
  • 一人親家庭の増加
  • 女性就業率の上昇
  • 就労形態の多様化
  • 自由に遊べる場所の減少 など
  • 目的:健全な育成

これには3つの育成が必要とされています。

  • 子どもの最善の利益の保証+子どもの主体性・自己決定力の育成
  • 自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、問題を解決する力の育成
  • 人とのつながり合い、多様性を許容できる価値観の育成
  • 内容:遊びなどの自由な活動と休息の時間
  • 健康管理・安全確保・情緒の安定
  • 遊びへの意欲・態度形成
  • 遊びを通し自主性・社会性・創造性を培う
  • 遊びの把握と家庭への連絡
  • 地域の遊びの環境づくり など

”健全な育成”を目的として、以上のような役割を果たします。より具体的な活動としては以下のようなものです。

  • 帰宅までの児童の安全確保
  • 遊びなど工作、季節の行事、誕生会、飼育や栽培
  • おやつを提供
  • 学校の宿題をする場所の提供 など

各地域によって、具体的な活動は異なります。

自由な”遊び”で子どもの主体性を培うことに最も時間を割いていることが多いのではないでしょうか。

例えば以下のような学童が一般的です。

通常の平日は学校終了後に、夏休みなどの長期休暇や土曜日などの学校が休みの日は朝から利用できることが一般的です。

1日の流れの例

平日

時刻内容
15:00学校より登所
15:00~16:00学校の宿題
16:00~16:30おやつ
16:30~17:30自由遊び
17:30~18:00片付け・掃除
18:00~18:30帰宅・閉所

長期休暇・学校の休日

時刻内容
8:00登所
8:30~9:30宿題
9:30~11:30自由遊び
11:30~12:00片付け・昼食準備
12:00~13:00昼食
13:00~15:00レクリエーション
行事、読書など
15:00~15:30おやつ
15:30~16:30自由遊び
16:30~17:00片付け・掃除
17:00~17:30帰宅・閉所
  • 場所:学校内または通学路圏

小学校の別教室や小学校区に設置されていることが大半です。

  • 料金:月額2,000円から8,000円が5割以上

1割程度の学童は利用料の徴収は行っていません。

料金は月額10,000円以上の学童も1割程度ありますが、大半は10,000円未満になります。

  • 職員:放課後児童支援員2名以上配置

研修を修了した保育士や社会福祉士などです。

  • 年間日数:250日以上開いている
  • 児童人数:おおむね40人以下

学童での最も多くの時間は”遊び”の時間です。

宿題をする場所は提供されますが、学習の指導は原則行わない

塾との大きな違いでしょう。

学習塾は多様

一方、小学生対象の学習塾の運営方針は、各民間の塾で様々です。

  • 最難関私立中学を目指す塾
  • 中堅私立中学を目指す塾
  • 公立中高一貫校を目指す塾
  • 補習塾
  • 英会話、国語専門塾、サイエンス教室などの科目特化型塾
  • そろばん、公文なども塾に入るでしょうか...

学習塾は多種多様ですが、内容や形態、目的は別として、勉強をすることに変わりはありません。

”遊び活動”がメインである「学童」と”勉強・学習”がメインである塾、活動内容には大きな違いがります。

子どもの健全の育成の場所を提供する学童は、主体的で自由な活動が認められます。

しかし、塾では自由な活動はどうでしょうか。

学習塾に対するあった要望

以前民間の進学塾で、親御さんからこのような要望がありました。

親御さん:「子どもが自作のカードゲームを作っている」
親御さん:「見てあげて一緒に作るのを手伝ってほしい」
子どもが塾の自習スペースに来ると、
ハサミ、画用紙、のり、色ペンを広げ、
楽しそうに工作を開始。
元気よくカードゲームの仕組みを塾講師に話していました。

子どもは同時に学童にも通っており、たまたま学童のお休みが続いていました。

近くに、私立中の受験を目指す生徒が模試の解き直しをしていました。

  • 通塾の目的の要確認

学習塾としてやるべきことは、再度入塾した目的の再確認です。

入塾してから時間が経過すると、目的が見失いがち。親御さん・子どもと三者面談し、通塾し勉強する目的を何度も確認することが必要になります。

当然、入塾するときに目的の確認の面談は行うべきでしょう。

とはいえ、親御さんにも子どもが塾の行く目的を理解してもらいたいです。

塾に対して、学童の自由活動の環境を希望する親御さんもいらっしゃいます。

働いている親御さんにたまに見られます。

働きながら子育ては大変です。急な予定の変更など、勤務中に子どもの対応はできません。こんなときに、民間の教育施設をぜひ利用してください。塾も含めて。

  • 日頃から親から子どもに、通塾目的の確認を

ただし、日ごろから塾は何のために行くのかを子どもと話をしておいてもらいたいです。

塾に来るや否や...
ランドセルを放り投げ、塾を飛び出し、
近くの公園へダッシュ!

学校が早めに終わったら塾に来ることを許可するところは多いでしょう。

ただし、子どもが来たからには、塾にも安全管理の責任があります。

やはり、塾としては、事前に子どもが塾に来る目的(勉強)を理解していると助かるものです。

では、今回はここまでになります。

忙しい親御さんにとって学童は欠かせないでしょう。

塾は、子どもを預けれるうえに、子どもは勉強もしてくるからさらに便利と思われるかもしれません。

しかし、子ども自身が学童と塾を混同してしまうと、学習成果が出にくいのではないでしょうか。

塾は勉強する場として、親子で確認することで、遊びと勉強のメリハリをつけられると考えています。

様々な考えがあるとは思いますが、地域全体で連携し一体となって子育てをしていきたいです。では(^^)/