こんにちは、まねこです。
2020年のコロナショックを機に「授業動画をはじめました。」という小規模の塾が目に留まります。
塾に通う小学生と中学生に向けて、1から企画、撮影、編集、Youtubeに動画をアップロード、子供達に知らせる。学校も塾も休みの中、自宅で授業を受けられることは子供達にとってありがたいです。
ここで、今この授業動画をアップすることが、子供達にとって最もやるべきことなのか?とふと考えました。
塾の「授業動画はじめました。」を考える【動画より求めること】
実際にYoutubeでアップされた動画を見てみました。「中3 平方根」と検索し、アップロード順にフィルタをかけてみると下記のようにたくさん出てきました。
中身を見ると、非常に分かりやすい。ためになる。必要な情報をコンパクトにまとめられている(・_・)動画の内容は多種多様で、
様々な授業がきりがないほど出てきます。
そこで、短絡的に考えたのが、「わざわざ小規模の塾が授業動画を作る必要ある?」です。
小規模の塾が授業動画を作る必要性
- 「大規模だろうが小規模だろうが、子供のことを考えてあらゆることをすべきだ。」
- 「塾の大小など子供には関係ないので、やれることは全てやるべき。」
- 「学校にも塾にも来れない子供が、自宅で授業を受けられるようにするのは当然」
など、”動画撮る必要ある?”とか言っちゃダメですね(>_<)
でも、その動画は子供見ますか?
というのも、規模の小さい塾でどこまで授業動画のクオリティを高められるでしょうか。
鬼の作業で、授業動画をプロ並みに仕上げれば良いではあります。
が、授業動画を撮って出すことが、小中学生にとって一番必要なことなのでしょうか。
ここで、限定公開されずに誰でも見れる授業動画をざっくり3つに分けて、その目的をまとめると以下のようになります。独断と偏見を含む。
現時点で、小中学生が自分の学びたい学校の学習内容のほとんどは、動画サイトに配信されていて学べます。別に塾の先生は出なくてもいい。
あえて、自分の通う塾の先生の動画を見るメリットを挙げると、3点。
しかし、Youtubeの面白い動画を避けて、自分から授業動画を見て、勉強する子は極少数です。
大半の子は、Youtubeに自動的に勧められる興味ある関連動画を際限なく見るのではないでしょうか。
何事もやってみることは賛成と尊敬
塾の規模に関わらず、塾の先生もプライドを持って最高の授業動画を作成することは、全く反対しません。むしろ尊敬です。自分自身つい新しいことを敬遠しがちな人間なので。
普段、塾に通う子供と接し、その子にあった授業展開ができるため、不特定多数を対象に作られた動画より効果的です。
さらに受験指導でも、地域の入試に応じた授業もできます。
塾の中には、専用のホームページからしか閲覧できないように、”限定公開”として配信している塾もあります。
いざやってみると、教える側が改めて表現の仕方などを吟味でき、指導力の向上にも繋がります。
今最も求められることは
小規模の塾としても、経営を成り立たせるために、生徒に辞めてもらっては困ります。
子供達が動画を見て、勉強して、成績を上げられれば辞めることはないでしょう。
保護者も「動画を見て勉強している子供」を見て安心し塾を続けさせる。
そう考えて必死で動画が作られていはないでしょうか。
よく練られた授業動画は本当に勉強になります。真似しようと思います。
とはいえ、全ての動画そうではない。
- 動画が見えにくい。聞き取りにくい。
- テキストの朗読だけ。
など、早急に作ったためか、なかなか最後まで見られないものもありました。
塾の理念はそれぞれですが、学力を上げるのは塾の使命の1つです。ぶれてはいけない。
そのために、今、塾の先生がすべきことは授業動画なのかなと。
今は、子供が主体的に勉強しよう!とさせることが最優先と考えています。
授業動画で”教える”はその後でもいい。
子供達の中には、生活リズムが崩れ、あまり考えずに楽な好きなことに走りがちの子もいます。そういった子が多いはず。
今求められているのは、早急な成績アップではなく、勉強しようと思わせること。
そのために、子供とのやり取りでやる気を引き出すことです。
具体的な手段を2つ挙げます。
1つ目は、一方向の講義形式の授業ではなく、双方向のやり取り可能なシステムを利用することです。
指導者側が発信するだけでなく、子供に発信させる。
今考えていることや思い、不満、やりたいこと、学校卒業の進路、将来実現したいことなど。アウトプットする場をつくることがあっていい。
2つ目は、電話1本入れることです。
不効率かもしれません。ただ、SNSやメールなどのやり取りではなく、聴覚を使ったコミュニケーションが希薄になっている今は必要です。
これも子供にしゃべらせアウトプットさせる。
- 1日の過ごし方
- 今後の生活で改善したいと思っていること
- 頑張れたこと、課題の状況
これらを子供自身がしゃべることで、何となく思っていたことが外に吐き出され、1日の過ごし方が改善したり、先生からフィードバックをもらい、やる気がでたりします。
恐らく大部分の子供にとっては、アウトプットする場が欠けているのかと考えています。
労力のかかることは
授業動画の作成は、相当な労力が掛かります。時間と費用がかかる。しかも相手は子供です。
規模が小さい塾の役割は、既存の教育サービスを活用すべきかと思います。
非常に労力がかかることではありますが、既に公の機関や大手の企業が既にやっており、利用しない手はないかと思います。
これらを子供に案内すれば、学習意欲が高い子、子供の面倒を見れる家庭は、十分学べます。
そして、大部分の自ら学びに向かえない子供達と”やり取り”する場所や機会を作ることに労力をかけるべきと考えます。
非効率であろうが、子供との”やり取り”に時間をかけることが、自ら学ぼうとする子が増え、自発的に公の教育サービスを利用して学びへ向かわせることが出来るのではないでしょうか。
オンラインとか、ネットとか、タブレットとか、スマホとか、AIとか、、、使わなきゃ、使って何かせねば、ではなく、子供を学びに向かわせるために離れていても接することに注力してもらいたいです。
今回は、以上になります。
授業動画の作成は、人と時間を掛けられる”公”や”大手”に託し、子供と直に接する仕組みを作ること、やり取りすること自体に労力をかけるべきかと思っています。それでは(^^)/