
こんにちは、「学ぶことは真似ることから」まねこです。
今回は、中学生が国語の力をつけるための方法を紹介します。
国語で必要となる”読む力”と”書く力”。日常生活の中で、少し工夫することで、”読む・書く”ことを鍛えることができます。
早速、結論から言いますと以下のような方法です。
文章を読み、20字以内で見出し(タイトル)をつける。
なぜ、このような方法が国語の力をつけるのに有効なのでしょうか。
【中学生】国語の力をつける簡単な方法【日常の工夫と脳の体操】
国語の力の中心となる”読む・書く”を鍛えるためには、まず出発点は読書です。自分の好きな本を没頭して読むことが何よりです。
注意したいことは、読み取る能力に個人差があることです。
確かに、本をたくさん読むことによって国語の力は養われます。しかし、中には、ただ読むだけでは身になりにくく、すぐに読んだことを「何が書いてあったっけ?」と忘れてしまう人がいます。
こういった人は、本を読み続けたとしても、読書による恩恵を得られにくく、自分の期待する効果は得られないでしょう。
字面だけを目で追う読み方は×。
内容の理解が出来ず、内容についても考えることが出来ない。
読書が、結果的に字面を追うだけになってしまうのには、リーディングスパンと呼ばれる、”読み”におけるワーキングメモリの容量が少ないことが原因であることが考えられます。

リーディングスパンとは【”読み”におけるワーキングメモリ】
何か忘れ物をして、取りに戻ったところ、「あれ?何を取りに来たんだっけ?」といった経験はありませんか。
- 買い物で、買おうとしていたのに、買い忘れてしまう。
- 会話中、相手が言ったことを聞いたのに、忘れてしまう。
- 眼鏡を置いた場所を忘れてしまう。
など、日常でついつい忘れてしまうことは、誰しもあるのではないでしょうか。
日常では、何か行動しながら、一時的に覚えておくことの連続です。
行動に必要なことを一時的に覚える記憶のこと。
記憶とは、過去のことを長期的に覚えることだけではありません。すぐに始めようとする行動のことも、一時的に覚えています。「これをしよう」と判断したら数秒は覚えていないと行動すらできません(・_・)
ワーキングメモリの特徴は、容量に制限があり、覚えていられるのは7つ前後ともいわれています。さらに、すぐに新しい情報に書き変わり更新されます。
読むときも、ワーキングメモリが働かないと内容は全く理解できません。
文章に書いてあることを、一時的に記憶しなければ、文脈の理解は不可能です。
人は、読みながら内容を一時的に覚えている。
”読む”と”覚える”を同時並行で行ったとき、覚えている容量をリーディングスパンといいます。
文章を読んでも、内容が頭に入ってこない人は、心の中に一時的に情報を保持できていないということです。
少し前に書いてあったことが、心の中に保持できていれば、情報を統合して文脈を理解できます。国語が苦手な人でも、内容を読み取って一時的に記憶する読み方を身につければ改善できます。
「読み取る」「覚えておく」には、「絶対、読み取ろう!覚えておこう!」という意識も必要ですが、それだけでは不十分です。
「読み取る・覚えておく」読み方を身につけるには”目的”を設定する
「読み取る・覚えておく」という読み方を身につけるには、読む”目的”を設定すれば良いのです。
最初に提案したことは、下記のように文章に見出しを(タイトル)つけるという”目的”の設定です。
文章を読み、20字以内で見出し(タイトル)をつける。
読むという行動に、”見出しをつける”という明確な目的が発生したことになります。
読む目的があることで、必然的に内容を読み取らなければならなくなります。
さらに、20字以内で書くということは、内容の要点を押さえて、20字で文章を表さなければなりません。自然と文章の要旨を捉えようと、重要な部分に注意を払えることで、内容1つ1つを覚えながら読むことができます。

日常にある文章に20字で見出しをつけてみよう!
中学生であれば、最も身近な文章は、国語の教科書ではないでしょうか。題名もありますが、意味段落ごとに区切り、段落に見出しをつけることもいいですね。
他にも、日常にある文章を読んで、タイトルをつけることで自然と読解力を養えます。
勉強の合間で、”タイトル付け”をゲーム感覚でやってみてください(^O^)/勉強の息抜きにもなり、正しい読み方も身につきます。
試しに以下の文章を読んでタイトルをつけてみましょう(^o^)
さるかに合戦
むかし、むかし、あるところに、猿とかにがありました。
ある日猿とかにはお天気がいいので、連れだって遊びに出ました。
その途中、山道で猿は柿の種を拾いました。またしばらく行くと、
川のそばでかにはおむすびを拾いました。かには、
「こんないいものを拾った。」
と言って猿に見みせますと、猿も、
「わたしだってこんないいものを拾った。」
と言って、柿の種を見せました。
けれど猿はほんとうはおむすびがほしくってならないものですから、
かにに向かって、
「どうだ、この柿の種と取りかえっこをしないか。」
と言いました。
「でもおむすびの方が大きいじゃないか。」
とかには言いました。
「でも柿の種は、まけば芽が出て木になって、おいしい実がなるよ。」
と猿は言いました。そう言われるとかにも種がほしくなって、
「それもそうだなあ。」
と言いながら、とうとう大きなおむすびと、
小さな柿の種とを取りかえてしまいました。
猿はうまくかにをだましておむすびをもらうと、
見せびらかしながらうまそうにむしゃむしゃ食べて、
「さようなら、かにさん、ごちそうさま。」
と言って、のそのそ自分のうちへ帰っていきました。
見出しは『あざとい猿とダシにされたかにの物々交換』(19文字)などとなるでしょうか。
文章の流れは、
- 猿が山道で柿の種を、かにが川のそばでおむすびを拾う
- 猿がおむすびをほしがるも、かには大きなおむすびを希望
- 猿は柿の種をまけば実になることを伝え、かにを納得させ交換
- 猿はおいしそうにおにぎりを食べる
となっています。話の要点を押さえ、ポイントだけ抜きだすには、何度も読み込む必要があり、読解力をつける訓練になります。
また、20字以内で表すため、言葉選びも重要です。該当する言葉を探すことで語彙力も鍛えられます。
限られた文字数は、語彙力の強化にもつながる。
また、20字以内という条件を、15字以内、10字以内と限定することで、さらに難易度はあがります。
では、今回は以上になります。
国語の力を養える1つの方法として、普段から文章に”見出しつけ”をやってみてはどうでしょうか。それでは(^^)/
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