こんにちは、「学ぶことは真似ることから」まねこです。
小学6年生で中学入試を経験した人、これから受験する人は全国の各都道府県にいるかと思います。私立の中学はもちろん、公立の中高一貫校の受検を含めると、挑戦される子も多いのではないでしょうか。
早い学校は12月から適性検査や推薦入試も始まります。首都圏の主な受験は、2月1日~3日でピークを迎えます。併願受験も当たり前のようになり、複数の学校を受験することも広まっています。
見事に入試を突破し、念願の志望中学への進学が決まった子供達は、これに満足せず次の目標に向けて、より一層学びに力を注いでもらいたいです。
一方で不合格だった人。落ち込んでばかりはいられません。
【小学生】中学入試で不合格になった人に伝えたいこと【成功と失敗】
合格できなかった子の心情は複雑です。入試に対してきちんと準備をしてきた子供ほど、ショックは大きいものです。
「なんで自分が不合格なの?こんなに頑張ったのに...」
「合格して喜んでいる子の姿も見たくない」
「学校も塾も行きたくない。友達から受験の結果を聞かれたくない」
「お家の人に励まされたくない。同情されたくない」
また、子供だけでなく、保護者の気持ちも大きく揺れ動きます。合格は厳しいと分かっていたものの、いざ不合格となり子供の落ち込んだ様子を目にすると、どう声を掛けていいものか躊躇するものです。
【中学受験】「合格=成功」「不合格=失敗」?
中学受験は、合格者が成功者で、不合格が失敗なのでしょうか。決してそうではありません。
「受験(受検)に向けて、計画を立て、目の前の難しい課題に向き合い、準備ができたかどうか」をまず振り返ってほしいです。
子供の頃に、”受験”という、合格が保証されないミッションに挑んだ経験を得ることができました。
- 計画を立て、実行し、改善していくこと
- 粘り強く課題に取り組むこと
- 不安と向き合い対処すること
このようなことを始め、難題にチャレンジしたことだけでなく、日頃の時間の使い方を工夫したり、自分の強みを活かしたり、弱みを把握し対策したり、様々な”人としての能力”を高めることが出来たわけです。
これは、合格・不合格に関わらず、全力で受験に挑んだ人だけが得られる最高のメリットです。
大学受験にとどまらず、実現したいことに向けて困難に立ち向う土台となったはずです。
中学受験における失敗は、不合格したことではありません。
何となく親の言われるがままに、特段、入試に向けて準備もせずに受験をすることは失敗と言えます。
- 子供の受験ではなく、親の受験となっている
- 受験をする目的がない
- 全く準備をしていない
このような状態で受験し合格しても「なぜこの中学に来たのだろう?」と戸惑うことになります。
また、難関中学に合格して、さも人生の勝ち組のように思ってしまい、次の目標に向けて進んでいないのも問題です。
【中学受験】高校受験・大学受験に向けた準備
中学受験をする目的は様々ですが、多くの人に共通するのは、大学への進学を見据えているということです。
- 行きたい大学への合格実績が高い私立中学に進みたい
- 東大への進学率の高い中学へ合格したい
- 中高一貫校であれば大学入試に向けて長期的な準備ができる
確かに私立であれ公立であれ、中高一貫校は大学進学という面でのメリットはあります。将来の大学進学を考え、全国の各地域の中高一貫校の人気は高まっています。【子どもを育む】公立の中高一貫校が人気の理由
不合格だったからといって、小学生が受験で懸命に勉強したことが無意味なことはありません。
目指していた中学校によっては、受験期に学んだことが中学3年生の子供達と変わらない場合もあります。むしろ、小学6年生の勉強内容が、公立の中学3年生を上回っていることもあります。
※高校入試の社会 中学受験を経験した小学6年生に 公立の高校入試の社会を解いてもらうと 9割以上得点し中学3年生よりも 高い学力があることもしばしば。 中学受験で求められる学力は非常に高い。
つまり、中学受験で学んだことは、高校受験に直結し、大学受験の土台となることは間違いないのです。
1点差が「人の能力」の差を示すものではない
入試は1点勝負です。1点差で合格・不合格が決まります。
実際に得点開示をしてみると、本当に”合格する子”と”不合格する子”は1点差なのです。
ここで「得点が1点高かった人が優秀で、1点低かった人が無能である」と考える人はまずいないでしょう。
しかし、結果は「合格」か「不合格」の2つしかありません。学校に入れる定員が決まっているため、どこかで線が引かれます。
特に、出題内容が自分の得意な分野ばかりであれば有利ですし、逆に苦手な分野ばかりであれば不利になります。
苦手な分野をつくらない事前の準備も必要です。が、実際には合否のボーダーラインの子供にとっては「問題との相性」が結果に影響をもたらします。
12歳という「若さ」
合格を掴んだ子供達の頑張ってきたことに対して、近くにいる大人はしっかりと認めてあげるべきです。
子供が決意し行動してきたことを評価することで、今後も自分の意志で、自分の道を切り拓いていくでしょう。
とはいえ、小学6年生の段階では「親から受け継いだもの」「親から与えられた環境」によるものが関係ないとは言い切れません。
子供一人の力では、どうしようもない要素は多くあるのです。
- 幼少期に身体が弱く体調を崩しがちだった
- 十分な養育費が得られなかった
- 生まれ育った環境が複雑だった
など、様々な要素が関係します。合否結果に対して、決して言い訳にしてはいけないと思いますが、現実的に多種多様な事情が各家庭にあるのです。
繰り返しになりますが、これは”言い訳”ではなく、”親のせい”でもなく、”環境や時代のせい”にしているのではありません。
幼少期や環境などの事実に目を向け、合否結果を冷静に分析すると、どうしてもやむを得ない事情がでてくるものです。
まだ若いことに変わりありません。「自分の行動」でいくらでも道を切り拓けます。
事実を受け止める
懸命に準備してきた結果、不合格。であれば、自分よりも得点が高い人がいたという事実です。
様々な事情はさておき、真摯にこの結果を受け止めるべきです。
- 自分よりもっと早くから準備をしてきた人がいること
- 同い年でも、知識が豊富で難しいことを考えられる人がいること
- 自分よりも努力してきた人がいること
子供にとって、家族以外の他者と関わるコミュニティで最たるものは学校です。中学受験は、学校では出会えない、優秀な同世代がいる事実を実感させられます。
小学校という狭い世界から、少し世界を広げると多様な人がいることを知ることができます。
成長するにつれ、いろんな考え方、努力の仕方、夢、目標、嗜好を持つ人と出会うことになります。
1つの価値基準の中に留まっていても、自分の価値観だけで考え、外の世界を受け入れようとしない大人になりかねません。
小学校の段階で現実を実感できたことは、今後の努力の仕方も変わってくるのではないでしょうか。
人生のゴールはここではない。ずっと先。
中学受験の不合格で人生の全ては決まりません。
仮に6年後大学受験をするのであれば、自分の志望していた中学に合格した同世代の子と、同じ土俵で受験を迎えることになります。
18歳になったとき、中学受験では敵わなかった相手より、より得点を取って合格をつかみ取る意志を持つべきです。
本来の自分の目標に立ち戻り、中学校で学ぶ内容をスタートし、よりレベルの高い学習を極めていきましょう。
学習塾に通うだけでなく、自宅でも工夫して勉強できる手段はいくらでも考えられます。例を挙げると、
などを参考にしてください。
また、大学受験が人生のゴールではなくその後の人生は続きます。受験を通して、自分の問題点を見つけ、自分で解決し、成長していくことを経験できました。
「課題の発見⇒解決」というプロセスは大人になっても求められます。受験で得た経験を、生涯の仕事や趣味に活かすことで、豊かな人生が送れるのではないでしょうか。
では、今回は以上になります。
中学入試を無計画にむやみやたらと受けることには疑問です。しっかりと計画を立て、対策を講じ実行したうえで臨むべきと考えています。ご参考になれば幸いです。それでは(^^)/
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