こんにちは、「学ぶことは真似ることから」まねこです。
子供は辞書使っていますか?分からない言葉を調べるために、国語辞典の使い方を小学3年生で学びます。
しかし、今や多くの人が、分からない事をスマホやパソコンなどで調べている現状です。
辞書は「分からない事を調べるツール」だけでなく、少し工夫した使い方で、学習の効果が期待できます。
【小学生・国語の力を高める】語彙を増やす勉強法【辞書を楽しむ】
「辞書引き学習」と呼ばれる勉強をご存知でしょうか。
中部大学の深谷圭助教授(2019年時点)が考案した学習法です。
深谷圭助教授のプロフィール
この他にも、ベネッセの辞典企画アドバイザーや小学館の辞典編集委員も担われています。
小学校の教諭時代に付箋を利用した「辞書引き学習法」を考案されました。小学校辞書を引く目的は、言葉の意味を調べることです。
しかし、言葉を調べる目的だけの使用では、現実下記のような問題があります。
そこで、辞書を使用する目的を下記のように変化させました。
上の画像のような辞書は見たことがあるでしょうか。子供が「辞書引き学習」で使用している辞書の例です。
具体的にどのような勉強方法なのか以下で確認していきます。
辞書引き学習法のやり方
準備するものは3つ
いたってシンプルです。付箋紙は専用の付箋しも販売されていますが。100円ショップなどで売られているもので構いません。
国語辞典の注意
綺麗に保管しておく必要はありません。箱型ケースや透明なフィルムなどは外しちゃいましょう(^O^)/
本棚にしまうより机の上やリビングなど、すぐに手に取れる場所に置いておくことをおすすめします。
どんな国語辞典でも構いませんが、小学生低学年でも親しめる辞書選びが必要です。
- 全てにルビ(フリガナ)がふられている
- イラストや図解がある
- カラーなどで興味を持たせる内容
- 言葉の知識などの補足説明が豊富
辞書引き学習のやり方
やり方は実に単純です。以下の6つの手順です。
- 言葉を探す
- 言葉の意味を読む
- 付箋に書き込む
- 付箋を貼る
- 知らなかった言葉を引く
- 付箋に次の番号を書く
まず、子供が自由に辞書を開いて知っている言葉を探します。”知っている言葉”というのがポイントです。
無理に知らない言葉の意味を調べることを目的とせず、言葉を”見つける””探す”ことに重きを置きます。
親が調べる言葉を指示せず、身近な言葉を自由に選ぶように促す。
見つけた言葉の意味や用例を読みます。知っている言葉でも勘違いしていた意味、知らない用例がたくさん出てきます。
初めのうち読まなくてもOK、辞書引きに慣れてくると自然と読むようになる。
付箋紙に、調べた言葉と通し番号を書きます。
通し番号は次第に増えていき、何百、何千、とどんどん増えていくことになります。
通し番号を書くことで、調べた語彙数が一目分かり、子供のやる気につながる。
言葉を見つけたら余白に付箋を貼っていきます。
親から調べた語彙数を評価し承認するとさらにやる気も上がる。
調べた言葉の説明の中で、知らない言葉をさらに辞書で引きます。
調べる言葉は自由。慣れるまでは、調べる個数、調べるテーマを設定すると行動しやすい。
その日の勉強が終わったら、次の通し番号を事前に書いておきます。次の日になると何個目か分からなくなってしまいますので。
以上1~6の手順です。この辞書引き学習でどのような効果が期待できるのでしょうか。
辞書引き学習の期待できる効果
辞書引き学習を毎日の習慣として続けることで5つの効果が期待できます。
人間は誰しも”学びたい”という欲求を持っています。”言葉を調べて付箋を貼る”という行動は、子供の知的好奇心を刺激し、楽しく語彙力を高めることが期待できます。
自由に言葉を探して意味を読む行動は、自分から解決する姿勢が身につきます。人からやらされる勉強ではなく、自分から課題を発見し解決する”問題解決能力”の獲得も期待できます。
知っている言葉を調べるうちに、知らない言葉と出会い、意味を知る。国語の基礎である語彙力が自然と身についていきます。全ての勉強に共通して必要な国語の土台が培われます。
言葉を知れば、知った言葉を使うことができます。日々の会話で自然と知った言葉を使うようになり、豊かな表現が可能になります。
辞書引き学習は、付箋を利用することで一目で子供の頑張りが分かります。
親が子供の行動を見て褒めれば、子供は嬉しくなり、もっとその行動をしたくなります。自然と親子の会話も増えるでしょう。
辞書引き学習のポイント
学習を開始する学年
いつから辞書引き学習しても構いません。小学校1年生からスタートすることが推奨されています。ある程度の知識があることと、好奇心が旺盛な時期ということもあり、小学生の早い時期が良いのでしょう。
しかし、勉強に早い遅いはありません。幼少期からでも、中学生でも実践することで語彙力の獲得ができます。
習慣化が何より大事
継続するために、辞書をすぐに手に取れるようにすること。これが大事です。
さらに、最初は1日10分で10個の言葉を調べることを目標に続けてみてください。
1か月で300個(1日10個×30日=300個)3か月で約1000個も覚えられれば、自然と自信がつき、行動することも癖になります。
まずは1日10個を目標にやってみましょう(^o^)
”調べる”より”楽しむ”
「知らないことを調べなければいけない」という辞書への考えを捨て、「新しい言葉を発見する」ツールとして楽しみながらやることが何よりです。
付箋紙が増えてきたら、付箋紙の言葉をピックアップして、「この言葉はどんな意味?」とクイズを出すと自然と復習にもなります。
百科事典・図鑑・英和辞典で応用
百科事典でも見つけたことを付箋に書き貼っておく。これを積み重ねれば知識が格段に増えます。
図鑑、英語、塾の参考書などを利用して、鍛えたい分野で応用が可能です。
では、今回は以上になります。
国語の土台の語彙力アップはもちろん、学ぶ基盤を身につけるのが”辞書引き学習”です。
小学生の低学年から遊びの要素を取り入れて実践してはどうでしょうか。それでは(^^)/